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TSKニュース&トピックス

平成18年10月号

公開買付制度 (TOB)の見直し

北澤

平成18年7月5日に企業会計基準委員会より「棚卸資産の評価に関する会計基準」が公表されました。
TOB と言えば、今年夏に王子製紙による北越製紙の敵対的企業買収が報道を賑わし注目を集めましたが、そもそも平成17年2月にライブドアが証券取引所の立会外取引を利用して大量のニッポン放送株式を取得したことを契機に証券取引法の改正が行われ、企業の支配権を巡る攻防が複雑に展開する中で公正な開かれたルールを確保するため、この6月にTOBの大幅な見直しが行われています。現在、金融庁から政令案の具体的内容が公表され、この中でTOBの見直しについて平成18年11月中の施行が予定されています。

1.公開買付制度の適用範囲の見直し

現行法では、多数の者から取引所市場外で株券等を買い付け、株券等所有割合が5%を超える場合及び著しく少数の者から市場外で株券等を買い付け、株券等所有割合が3分の1を超える場合にはTOBが義務付けられていますが、さらに脱法的な取引に対応するため市場内外における買付け等の取引を組み合わせた急速な買付け(3ヶ月以内に10%超の株式を買付ける場合であってそのうち5%超が市場外取引による場合)の後、所有割合が3分の1を超える場合もTOBの対象となります。
 

2.意見表明報告書の義務化

TOB対象会社の経営者が株主に対して意見を表明するかは任意となっていましたが、経営者がTOBについてどのように考えているかは極めて重要な情報のためTOB公告日より10営業日内に意見表明報告書を提出することになりました。

3.公開買付者に対する質問機会の付与

特に敵対的買収において買付者と対象会社との意見対立が明確に株主に示されることになり投資判断に資することから対象会社は意見表明報告書を通じて買付者に対して質問することができ、買付者は意見表明報告書の送付を受けた日から5営業日内に回答することになりました。
 

4.公開買付届出書等における情報開示の充実

TOB を実施した後の経営方針・株主としての行動方針等についてより具体的な記載を求められることになりました。また、MBO及び親会社による子会社のTOBについては経営陣が買付者になり、株主との関係において利益相反が問題となることが有りえることから、買付価格の第三者算定評価書を添付することになりました。
 

5.公開買付期間の伸長

現行の20日以上60日以内から20営業日以上60営業日以内に伸長されています。これは連休等が重なる時期のTOBについて対象会社の経営陣が対抗提案等を行う時間的余裕や株主等への十分な情報提供の観点から改正されたものです。

6.公開買付の条件変更、撤回の柔軟化

現行制度上は禁止されている買付価格の引下げについて一定の場合には容認されることになりました。具体的には、対象会社が買収防衛策の一環として株式分割を行う場合、株式の無償割当てを行う場合が規定されています。