価格転嫁を実現するための実務対応
FAS部門 中小企業診断士 寺田 涼音
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前回は、価格転嫁が進まない背景と、「価格交渉ハンドブック」の活用について紹介しました。今回はその続編として、価格交渉を進めるうえで押さえておきたい実務上のポイントを3つに整理します。
1.価格交渉は「お願い」ではなく「根拠ある提案」
価格交渉では、単に「厳しい」と伝えるだけではなく、原材料費や労務費、物流費などの上昇が収益にどう影響しているかを、数字で示すことが重要です。たとえば、コスト推移のグラフや、商品別・取引先別の採算表を用意することで、交渉の説得力が高まります。

労務費の上昇は見落とされやすい項目です。仕入価格の上昇に比べて数値化しにくい面はありますが、人件費の増加も企業収益に直接影響するため、できる限り定量的に把握し、交渉資料に反映させることが望まれます。
2.交渉前に社内方針を決める

3.価格交渉を「定期的な経営活動」にする

執筆者紹介
FAS部門 中小企業診断士 寺田 涼音
建設業で経理職・経営企画職を経て髙野総合会計事務所に入所。現在は、FAS部門にて企業再生等のデューデリジェンス業務・継続顧問業務等に従事。