マークアップ率上昇による経営における好循環の実現
FAS部門 中小企業診断士 小嶋 聖司
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近年、多くの企業で問題となっているコスト上昇と収支の悪化に対応するため、マークアップ率の概念と、その改善による経営における好循環の実現について、「2025年_中小企業白書」をもとにご紹介させていただきます。
1.マークアップ率とは
マークアップ率(原価に対する値入率)は、企業が適切な価格設定、価格交渉、原価管理等により利益を確保できているかを示す指標です。
2.マークアップ率と企業パフォーマンスとの関係
マークアップ率と経常利益率、売上高比設備投資額との関係は下記のようになります。下記は業種(中分類)ごとにマークアップ率の上位20%の企業をグループⅤとし、グループⅠ~Ⅴの五分位階級を作成し、製造業・非製造業においてそれぞれ集計したものです。グループの数字が大きいほどマークアップ率が高いことを示します。
※設備投資額については設備投資を実施したと回答した企業のみを対象として集計しています。
3.マークアップ率上昇に向けた第一歩
マークアップ率向上のための原資は粗利です。粗利を確保することが差別化や効率化のための取組につながります。粗利を確保するためには以下のような取り組みが重要になります。
顧客別、商品別採算の可視化→・赤字品目、安値受注の見直し→商品・サービスのセット化等の施策、価格交渉、最終的には撤退も視野に経営資源の効率化、集中化
弊事務所では中小企業支援の知見などを活かし、事業や資金繰りなどに関する助言やサポートの実績が多数ございます。ご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
執筆者紹介
FAS部門 中小企業診断士 小嶋 聖司
一般事業会社を経て、税理士法人髙野総合会計事務所へ入所。
現在は事業再生業務やM&Aのデューデリジェンス業務等に従事しています。